日本ではあまりキャッシュレス化が進んでいないのが現状
現金ではなくスマホやカードを使った支払いをするキャッシュレス決済は、海外に比べると日本ではあまり進んでいないのが現状です。特にアジア圏ではキャッシュレス化が進んでいて、韓国では実に90パーセント近くの購買がキャッシュレス決済となっています。しかし、日本では20パーセント以下に留まっていて、一部でしか利用されていないことが分かります。
店舗ではスーパーやコンビニを中心に、キャッシュレス決済用の端末が置かれているにも関わらず、それを使用する割合が低いという状況となっています。クレジットカードの利用はある程度の額以上では増えますが、少額の購入には現金を使う割合が圧倒的に多いという傾向があります。
日本でキャッシュレス化が進まない理由とは?
技術的なことに関しては、キャッシュレス化が日本で進まないという障害はほぼありません。実際に様々なキャッシュレス決済用のサービスやアプリが出ているので、問題はそれを使う消費者がまだ少ないことにあります。特に上記のように、ある程度高い額の場合はクレジットカードを使うものの、少額の買い物では、カードなどを使うことにためらいを感じてしまい現金を利用するケースが多いという傾向があります。こうした心理的な要因が、日本でキャッシュレス化を阻む問題となっていると言えます。
また、小さい飲食店などではキャッシュレス決済用の端末を導入するのにためらいがあるという点も挙げられます。端末導入には初期費用が必要ですし、手数料もかかりますので、面倒のない現金の方が中小店舗ではありがたいという現実もあります。
これからの日本におけるキャッシュレス化の取り組み
2018年7月には経済産業省が中心となった「キャッシュレス推進協議会」が発足して、官民挙げてのキャッシュレス化推進がなされるようになっています。これからは、消費者が気軽にスマホ決済ができるようにアピール活動をしていくと同時に、より便利な決済方法を提供することに力が入れられていきます。また、中小規模の店舗にも決済用端末を導入できるように、積極的に働きかけると同時に助成金などの設定をすることも検討されています。キャッシュレス決済サービスを実施している企業も、ポイント還元などをすることによって、よりキャッシュレス決済をすることがお得であるというイメージを持ってもらえるように努めています。